東京と福岡、どちらのお土産売り場でも見かける「ひよ子」。愛らしい見た目は共通ですが、実はそれぞれ歴史があって、地域によって購入できる餡の種類もそれぞれです。
今回は、定番から変わり種まで実際に食べ比べつつ、いろいろなひよ子の特徴を徹底レポしていきます!食べたことがない味を見掛けるとつい購入してしまうのですが、どれも甲乙つけがたい美味しさです。

お気に入りの一羽を見つける参考にしてくださいね。
銘菓「ひよ子」とは?東京と福岡の違いと歴史
ぽってりとした愛らしいフォルムは共通している東京と福岡のひよ子。どちらの地域でも親しまれているからこそ、「結局どっちのもの?」と不思議に思うこともありますよね。まずは、福岡から東京へと羽ばたいた経緯と、それぞれの地域のひよ子たちの違いについてかんたんにみていきます。
福岡発祥!東京銘菓としても愛されるようになったワケ
東京駅のお土産売り場で必ずと言っていいほど目にする、愛らしい形のお饅頭『ひよ子』。東京銘菓の代表格というイメージが強いですが、実はその故郷は福岡県の方なのです。
大正元年、福岡県の飯塚市で生まれた『ひよ子』は、当時エネルギー源として日本を支えていた炭鉱で働く人々に愛されるお菓子でした。肉体労働で疲れた体に、あの甘い黄味餡が染み渡っていたのかもしれません。そんな地元で愛されていたお菓子が東京へ進出したのは、昭和の東京オリンピックがきっかけでした。東京駅に出店したところ、その可愛らしい見た目と美味しさが評判となり、瞬く間に東京土産としての地位を確立したのです。

今では「福岡のひよ子」と「東京のひよ子」、どちらもそれぞれの土地の顔として親しまれていますね。
実は「焼き」が違う?味や見た目の差はある?
「福岡と東京のひよ子、味に違いはあるの?」というのは、ファンの間でもよく話題になるテーマです。実は公式には、基本的な原材料や配合は全く同じとされています。
それでも「東京の方がしっとりしてる?」「福岡の方が皮がしっかり?」といったように、違う気がするという感想を持つ人が多かったりします。これは意図的に作り変えているわけではなく、製造する土地の気候や湿度といった環境の違いが、微妙な差を生んでいるのではないかと言われています。私も確かにちょっと違う気がしていました。
結局のところ、明確な違いがあるとは一概には言えず、ファンの間でも「諸説あり」となっているのが面白いところです!同じレシピでも、作る場所の空気感が隠し味のように影響しているのかもしれません。
ひよ子をいろいろ食べ比べ!定番から限定味まで実食レポ
ぽってりとした形に、しっとりとした皮と餡。見ているだけで心が和むひよ子ですが、その味わいは地域や季節によって実に様々です。定番の味はもちろん、メープル、ショコラや栗など、ワクワクするような多彩なラインナップになっています。

見た目は一緒なのに、餡が違うと一気に印象が変わるひよ子たちです!
変わらない美味しさ【定番のひよ子】
まずは基本の『ひよ子』から。「東京」と「福岡」、どちらも皮と餡のバランスが絶妙で、正直なところパッと見ただけでは見分けがつかないほど、どちらも完成された美味しさなのです。
東京・博多ひよ子|皮と餡の黄金比
正直、今回みたいに顔が違うときでなければ違いが分かりません。でも、じっくり食べ比べてみると、なんとなく食感に個体差があるような気も…? 東京の方は餡がしっとりとしていて、福岡の方はほくほく、さらっとした口溶けのような気がしました。とはいえ、自信を持って「ここが決定的に違う!」とは言い切れないくらい、どちらも安定して美味しいというのは間違いありません。どっちも可愛くて大満足でした。

実はこの福岡のひよ子、限定で発売されていたお顔がにっこりしている「笑顔ひよ子」なんです!
お土産にも最適なおしゃれな味たち【東京限定】
東京駅などで見かける限定味も、それぞれ個性が光っていて見逃せません。ここでは定番以外のいろいろな風味についてみていきます。
メープルひよ子|ふんわり広がる甘い香り
メープルひよ子は、モノグラムっぽいこのパッケージがとてもかわいいのが目を引くひよ子です。
メープルの甘い香りが一気にメープル感を高めてくれます。味もしっかりメープル感があって、和菓子というよりは洋菓子のような感覚で楽しめました!コーヒーとの相性も抜群です。
芋ひよ子|まるで上品な焼き芋みたいな気分
メープルひよ子同様、こちらのひよ子もとにかくパッケージがかわいすぎます。
芋ひよ子は名前の通り、しっとりとしたお芋餡が生地に馴染んでいて、まさにお芋のお菓子!という満足感があります。季節を感じられる味わいはもちろん、見た目も合わせて楽しめる季節感あるひよ子でした。
ショコラひよ子|3層仕立てのチョコレートひよ子
こちらは正式には『トロワアンプレス ショコラひよ子』という、なんともお洒落な名前がついています。「トロワ」とはフランス語で「3」のこと。その名の通り、香ばしい皮・チョコ餡・濃厚チョコの贅沢な3層仕立て(三重奏)になっているのが最大の特徴なのです。
濃厚なのにしつこくないので、とても食べやすかったです。断面の層も美しく、大人のティータイムにぴったりな一品といえるかもしれません。
季節を感じるほんわかひよ子たち【福岡限定】
福岡といえばひよ子の生まれ故郷。福岡のひよ子も季節に合わせた限定ひよ子が発売されています。
栗ひよ子|国内産和栗の風味がたっぷり
福岡限定の『栗ひよ子』は、国内産和栗を使用していて、柔らかい栗の甘みをしっかりと感じられる餡が特徴です。口の中に広がる季節感がたまりません。
味はもちろんですが、こちらもパッケージデザインも魅力的なのです。ひよ子の柄に栗の文字が印象的な和の雰囲気たっぷりの装いです。配色から味が想像できてしまうような佇まいでした。
銘菓ひよ子はどこで買える?販売店と通販ガイド
愛らしい形と優しい甘さで、ふと食べたくなってしまう「ひよ子」。実はお土産として買うだけでなく、普段のおやつとしてお取り寄せもしやすいお菓子なのです。この章では、東京・福岡それぞれの販売店情報と、通販などで手軽に購入する方法について解説します。
東京駅や博多駅など現地の販売店
基本的には、福岡発の「吉野堂」のひよ子は九州エリア、東京ひよ子は関東エリアを中心に展開されています。ただ、駅や空港によってラインナップが案外変わるのが、種類が多いお菓子ならでは。
博多駅には駅ビルにひよ子の店舗があるため、ほとんどのひよ子はそこで揃います。ただ、私も前回逃してしまったのですが、福岡空港にはその場所限定の「纏衣ひよ子」というチョコレートコーティングされたひよ子があったりもします。
東京駅では、駅構内に取り扱っているお土産屋さんが多く、その中で目当てのひよ子を見つけられました!また、定番の味は東京の主要駅で案外簡単に見つかります。限定だったりちょっと特別な味はそれなりのお土産屋さんに行くことが必要になるので、そういうときは東京駅など取り扱いの多い場所がおすすめです。
お家にいながら楽しむ!通販でのお取り寄せ
「現地までは行けないけれど、あのかわいい姿に会いたい…」そんな時は、やっぱり通販が頼りになります。東京も福岡も、それぞれオンラインショップがあるのです。
そして、実は、楽天などの大手通販経由でも、商品は限られてしまいますが購入することが可能です。福岡の「ひよ子本舗吉野堂」には大手通販内に直営の公式オンラインショップが運営されています。一方で、東京の「東京ひよ子」もJR東日本が運営するオンラインショップなどで取り扱いがあり、どちらもしっかりとした販売ルートを持っているのです。
普段使っているサイトなら、面倒な会員登録や住所入力の手間もなく、ポイントも貯まるので一石二鳥です。大手通販サイトにはさまざまなショップが出店していますが、出店者がそのお店だったりJRだったりすることで、ハードルもぐっと下がって買いやすくなります。

旅行先で買いまわるのは案外大変なので、前もってチェックするにも役立ちます!
まとめ
- Q福岡と東京のひよ子に味の違いはあるの?
- A
基本レシピは同じだが製造環境の違いで食感に差がある説も
公式には同じ材料ですが、気候の違いで焼き上がりが変わるという噂もあります。ぜひ両方食べて確かめてみてください!
- Q定番の黄味餡以外にも種類はあるの?
- A
メープルやショコラなど地域限定のユニークな味が大充実
東京限定のおしゃれなショコラや福岡限定の栗など、その土地でしか出会えない個性豊かな味が揃っています。
- Q現地に行かなくてもひよ子は買える?
- A
公式通販や楽天などを活用すれば自宅で手軽にお取り寄せ可能
旅行に行けない時でも、通販で購入できる仕組みが充実していました。両方のひよ子を気軽に楽しめます!
眺めているだけで心を和ませてくれる癒やしのお菓子「ひよ子」ですが、味もさまざまでたくさん楽しめます!まずは気になった味から試してみて、いつものティータイムにちょっとかわいいひよ子を仲間入りさせてみてくださいね。
