松山土産の定番「坊ちゃん団子」どのお店がおすすめ？メジャーなお店を実食比較

やわらかなお餅を滑らかな餡で包んだ、松山名物「坊ちゃん団子」。甘いもの好きにはたまらないこの銘菓ですが、実は普通の坊ちゃんだんごだけでなく、ユニークなアレンジを加えた商品も数多く存在します。

この銘菓は、お店ごとに餡の濃さやお餅の比率が異なったりと食べ比べてみるとその違いに驚かされます！今回は、数種類の坊ちゃんたんごを食べつつ味の特徴をまとめてみました。おなじみの「うつぼ屋」を中心に、一六タルトで知られる「一六本舗」など、各社の特徴を詳しくみていきます。

松山銘菓「坊ちゃん団子」とは？漱石も愛した味

お土産売り場でもあの3色が目を引く坊ちゃんだんごは、普通の団子とは違い、餡でお餅をくるんでいるのが坊ちゃん団子の大きな特徴です。なぜこの形になったのか、そして『坊っちゃん』という名前がついた経緯など、このお菓子が長く愛されている理由と歴史について、まずはかんたんにみていきます。

小説『坊っちゃん』由来の歴史

愛媛県松山市の道後温泉に行ったら、絶対に外せないのがこの「坊ちゃん団子」です。実はこれ、あの文豪・夏目漱石の小説『坊っちゃん』に由来しているんです。 小説の中で、主人公の坊っちゃんが道後温泉に入った帰り道に、団子を2皿も平らげるシーンが登場します。当時、松山に赴任していた漱石自身も甘いものが大好きで、実際に温泉帰りに団子を楽しんでいたそうです。

このエピソードにちなんで、地元の老舗菓子店「つぼや」が開発した団子が、現在の「坊ちゃん団子」の始まりだと言われています。その後、日持ちや品質の維持などから現在の形に落ち着いたようです。

3色が可愛い！餅を餡で包むスタイル

坊ちゃん団子の一番の特徴は、串に刺さった緑・黄・茶の3色の色とりどりの見た目です。 一般的なお団子は「お餅の上に餡が乗っている」ものが多いのですが、坊ちゃん団子は逆になっています。柔らかい求肥（ぎゅうひ）のお餅を、なめらかな餡で包み込んでいるのが特徴です。

気になる3色の味の構成は、以下のようになっていることが多いです。

坊ちゃん団子食べ比べ！いろいろなお団子にそれぞれの魅力

お土産選びで迷いがちなのが、メーカーごとの味の違いです。今回は、定番のうつぼ屋と一六本舗の坊ちゃん団子を購入してみたので、食べ比べてみました。坊ちゃん団子自体はシンプルなお菓子なのですが、餡の甘さや食感の違い、洋風アレンジなど、それぞれのこだわりがありました。

【うつぼ屋】もちもち餅と濃い餡の絶妙バランス

松山銘菓としてお馴染みの『坊っちゃん団子』ですが、メーカーによってその個性はさまざまです。中でも「うつぼ屋」のものは、今回食べ比べた中でお餅の比率が一番高いように感じられました。

お餅好きには、このもちもちとした食感はたまらない配分です！それでいて餡の味は濃いめでしっかりと甘さを感じられるので、存在感のあるお餅とのバランスが非常に良くとれていました。

【うつぼ屋】坊ちゃん団子とはちょっと違う可愛いお団子

うつぼ屋からは、定番の坊っちゃん団子だけでなく、『梅ヶしょうゆ餅』という少し変わったお団子も販売されています。ニッキ・ごま・梅の3つの味が楽しめるセットになっていて、あんこにくるまれていないシンプルなお団子です。

通常の坊っちゃん団子よりも一回り大きく作られているため、食べ応えも抜群。とにかくすごくモチモチしていて、それぞれの素材の風味と食感のバランスが抜群でした。日持ちしないので、もし松山に行って見掛けることがあれば、ぜひ買って食べてみてほしいお団子です！

【一六本舗】餅少なめ！餡が主役の濃厚な味

『一六タルト』でお馴染みの「一六本舗」が手がける坊っちゃん団子は、うつぼ屋とは対照的な特徴を持っています。こちらはお餅が少なめで、食べてみるとあんこの割合が多くて、「あんこの団子を食べてる」感が強いのが印象的でした。

なめらかな餡が主役になっているので、あんこの柔らかい食感を存分に楽しめます。美味しいあんこがたっぷり食べたいという気分の時には、タルトと一緒に一六本舗の坊ちゃん団子を買ってみると大満足だと思います！

【一六本舗】洋風味が人気「マドンナだんご」

同じく一六本舗から出ている『マドンナだんご』も、見逃せない一品でした。こちらも通常の坊っちゃん団子と同様にお餅は小さめなのですが、最大の特徴はそのフレーバー。なんとイチゴ・ミルク・カフェオレという、洋風な3色の味の組み合わせなのです。

ベースは餡団子でありながら、口に広がる風味はまるで洋菓子みたいでした。コーヒーや紅茶と一緒に楽しみたい時にはぴったりです。パッケージも可愛らしくて、坊ちゃん団子と並べて楽しみたいお団子でした。

【亀井製菓】中身が見やすいパッケージ

色々な銘菓を出している「亀井製菓」の坊っちゃん団子は、優しい甘さでシンプルな味わいが特徴です。味はもちろんですが、旅行者にとって嬉しいのがそのパッケージ。プラスチックのケースに入っているのはもちろんなのですが、外袋が中身の見えるビニール製です。

また、他のメーカーのものより賞味期限が少し長めに設定されているのも助かるポイント。手軽に配る用のお土産としたり、手軽にサッと楽しむ旅の相棒にしたいときには選びやすいお団子です。

坊ちゃん団子はどこで買える？現地と通販ガイド

素朴な甘さと3色の可愛らしい見た目で、つい食べたくなってしまう坊ちゃん団子。お土産として買うならどこが便利か、自分用に手軽に取り寄せるならどのサイトが良いのかなど、自分が実際に現地で行ったところも含めて、それぞれの入手ルートを整理してみました。

松山中心部や空港など現地の販売店

松山へ旅行に行った際、私が特におすすめしたい購入スポットは、松山の中心部にある百貨店の銘菓コーナーです。ここには、様々なメーカーの銘菓が一同に介していて、もちろん坊ちゃん団子も置いてあります。各社のメジャーな商品を一度に見比べることができるのです。あちこち歩き回らなくても、主要な銘菓は大体ここでゲットできてしまいます。

ただ、百貨店の売り場にはどうしても「一番有名な商品」が中心に並ぶ傾向があります。「もっと違う種類のお菓子も見たい！」という場合は、やはり各メーカーの個別の店舗へ足を運ぶのが良いかもしれません。

例えば、『うつぼ屋』の坊ちゃん団子は百貨店にあっても、同じメーカーのタルトは置いていない、というケースも珍しくありません。そういった時は、直接店舗へ行くことで、そのお店ならではのラインナップに出会うことができます。

楽天やAmazonでお取り寄せする方法

実は、松山のメジャーな製菓メーカーは通販にも非常に積極的な姿勢を見せています。「またあの『坊ちゃん団子』が食べたいな」と思った時、わざわざ現地に行かなくても手に入る環境が整っているのは嬉しいところです。

もっと手軽に買ってみたいと思って調べてみると、楽天などの大手通販サイト内ではその土地の特産品を集めたショップなども多く、中にはメーカーが公式のオンラインショップを開設しているケースも見られました。品揃えも想像より豊富になっていて、自宅にいながら現地の味を気軽に購入できるようになっています。

現地で食べてお気に入りになった味を通販でリピートするのはもちろん、逆に「今度行くから予習しておこう」と通販で頼んでみて、気に入ったものを現地のお店でじっくり堪能するという楽しみ方も素敵かもしれません。

まとめ

一見同じに見える坊ちゃん団子も、食べ比べてみるとそれぞれのこだわりが詰まっていました！まずは気になったお店のものから試して、自分好みの一本を見つけてみてくださいね。甘くて優しいお団子は、旅の思い出や日々のおやつタイムをより幸せにしてくれるはずです。

坊ちゃん団子に負けないくらい有名なのが松山の「タルト」ですが、実はお店ごとの個性が豊かでとっても奥が深い銘菓です。そんなタルトを実際にたくさん食べ比べて楽しんでみた記事もあるので、気になるときはぜひこちらも読んでみてくださいね。